夜8時、病棟の担当医師にパパとママが呼ばれた。

「現在、人工心肺を外して様子をみている。
 出血が非常に多く、コントロールが難しい。
 血圧や酸素の状態はぎりぎりのところ。
 状況は非常に厳しい。」

成功率はきわめて低いと、わかっていた手術。
けれど、命を助けることができる唯一の方法だった。
その部屋を出たらパパが泣いちゃった。
颯ちゃんは今がんばっているのにね。
だけどママはね、先生から危ないと聞いた瞬間、なぜだか
「あぁ、颯ちゃんは大丈夫だ」って直感したの。
きっとママにだけ颯ちゃんの声が聞こえたんだね。
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