風の馬〜天使の贈り物〜

写真:颯馬 写真:颯馬 写真:颯馬

 

 忘れないで 

颯馬が天使になってすぐ、ほとんどの知人に出した手紙です。
生まれたことも知らない人がほとんどだったので、それはあまりに
かわいそうで、確かに存在した事実を伝えたかったのです。
もしかしたら子供の死亡報告の手紙なんて迷惑だったかもしれません。
それでも出さずにはいられなかった。
「なかったこと」には、されたくなかったのです

  

ぼくは颯馬です。
5月15日に生まれました。2498gでした。
心臓が半分しかない病気で15時間も手術をしました。いっぱいがんばりました。
そしてぼくは天使になりました。
いつもみんなの事を見ています。

4日間に渡る誘発分娩で生まれたBabyは「左心低形成症候群」という、10万人に
1人の最重症の先天性心臓病でした。
6月12日に大・大手術をしましたが、4日後の16日、沢山の奇跡をみせて天国に
召されました。
家にいたのは病気を知らなかった頃の8日間だけで、ほとんど病院生活でしたが、
いつも元気一杯でした。
精一杯生きる事を小さい身体で教えてくれた、本当にがんばり屋さんでした。
大切な私達の宝物をぜひ見ていただきたくてシールにしてしまいました。
できるなら一生懸命がんばった事、写真の颯馬にほめてあげて下さい。
きっととても喜ぶと思います。
そしてできるならひと月輝いた命があった事をいつか思いだしていただけると、
とてもとても幸せです。